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3Dプリンタ Raise3D Pro2 導入のお知らせと水溶性サポートテスト

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本来5周年記念の一環として企画されていたちょっと良さげな3Dプリンタの導入。
いよいよ正式導入となりました。
どうもどうも工場長です。

現在cre8 BASE KANAYAMAには FDM(フィラメント樹脂:熱溶解積層法)とSLA(レジン:光造型法)の3Dプリンタをそれぞれ設置しています。
プラスチック製品の試作などでFDM、フィギュアなどの造形でSLAとそれぞれ 得手/不得手 がある訳ですが、稼働率としてはFDMの方が多い印象。
そんな期待に応える機材として、しっかりと働いてもらえるFDM方式の3Dプリンタをもう1台!
となった訳ですが、せっかくならちょっと違うアプローチを…

それがこちら!

raise_pro2

Raise3D Pro2 が導入されました。

見た目からして頼もしい。
見た目通りに頼もしいです。特徴をざっと挙げますと

  1. 対応フィラメントが多い(cre8にはまだちょっとですが今後導入予定)
  2. 安定的な動作
  3. FDM造形機種の中で抜群の精度
  4. 贅沢な2ノズル!

です。奥さま。

順番に説明をしますと

1.対応フィラメントが多い
フィラメント挿入時の余熱を細かく設定でき、送りギアや、フィラメントの抑えネジなど、安心設計がされています。その為様々なフィラメントに対応でき、メーカー公式にPolymaker、BASF社など大手のフィラメントに対応し設定ファイルまで配布されている安心ぷり。素敵。

2.安定的な動作
見た目通りの堅牢な造り、ノズル制御ももちろんの事、四方がしっかりとカバーで覆われています。(PLA樹脂の場合は蓋を開けて使用しますが)大型造形でも安心。素敵。

3.FDM造形機種の中で抜群の精度
がっちり設計は精度にも反映されます。詳しくは後述のレポートをご覧ください。

4.贅沢2ノズル
エクストルーダーが2本!一度に2つ造形できるの!?いえいえそんな事はできません。(そんな機種もあるけれど)
では2つめのノズルはなんの為に存在するのか、それは素敵な水溶性サポートを使用する為さぁ!(水溶性限定では無いけれど)

 

水溶性サポート???なにが良いの?と思われる方もおいででしょう。そうでしょう。
想像してご覧…戦争の無い平和な世界…のついでに水で溶けるサポートを。

積層式は読んで字の如く、溶かしたフィラメントを積み上げて造形していく方式です。
なので、下に支えとなる造形が無い限りブリッジの様な構造は造形できません。

こんな感じ。

screenshot_support

そして造形完了後にバリバリとサポート部分だけをむしり取る。ということになるのですが、デザインによってはサポートを取ること自体、難しい場合も出てきます。

ほら必要!水溶性サポート必要!

 

ということで実際に出してみました。
こちらのモデル。

screenshotSTL

マイクです。

iPadの3DモデリングソフトShaprでチュートリアルとして作成したモデルですが、ヘッド部分が見事に空っぽ。zortraxや光造形ではちょっと難しい造形です。
早速、Raise純正のスライスソフト ideaMakerでスライス、フィラメント毎の設定も最初から用意されており、とても簡単&スピーディ!
ちなみに今回ヘッド部分がパッカリと分割されたSTLだったのですが、しっかりアラートが出ました。

ScreenshotRaiserepair
(一個のオブジェクトに見えるけれど、ちゃんとくっついていないので注意されてる)

しかしそこもスライスソフト上の修正ボタンで簡単に自動修正してくれます。まったく頼もしい!
まずは単一ノズルによる造形。(造形時間短縮のため、ヘッド部分以外は分けて出力しました)気になるお時間は

raise_1nozzle

9時間43分…ふむふむ。そんなもんでしょう。(もちろんクオリティ-造形ピッチ等により変動します)
そしていよいよ2ノズルによる水溶性サポート仕様…

ScrennshotRaise

!!!!!

さ!

さ!

35時間!!!!

 

…大変!

 

プレビューの違いで気づかれる方もおいででしょうが、この造形時間の爆増はひとえに造形物をぐるりと取り囲む『ワイプウォール』奥にそびえる『ワイプタワー』によるものです。
詳しくは調べていただければと思いますが、ざっくり説明しますとこのRaise3D Pro2、

2本のノズルを瞬時に切り替えて出力を行ってくれるのですが、その為には双方のノズルがスタンバイされていることが大事。つまりいつでも熱々。いつでも行けますぜ!と涎を垂らすが如く、控えている方のノズルからも少しずつ樹脂が垂れてきます。

これが大切な造形物に混じる、もしくは出だしに変な塊が付くのでは本末転倒。
よってこれを拭いさる(ワイプする)為の造形物がまた新たに必要になってくる。
言い換えればこれがあるおかげで綺麗に出力できるってことなんですが…痛し痒し!(痛し痒しって…どっちも嫌ですね)

 

それでは結果をご覧下さい。
水溶性サポートテスト
https://youtu.be/Pxmhgc4qhNA

 

やーなんだかとっても新鮮。
楽しい…けれどなかなか時間が…なかなか…。

そして残りのパーツを出力し組み立てます…
気になる精度はと申しますと

キッチキチ!

IMG_2187

あくまでモデリングソフトのチュートリアルとして作成した素材でしたので、3D造形などは考えておらず、クリアランス等も一切取っていません。
なのでキッチキチ!
でもゴムハンマーで慎重に叩くと、ククク…ククク…と小気味よい音を立てて入っていきます。
凄いじゃーん。

IMG_2189

すごーい。たのしー。

今回使用したフィラメントは
Raise純正プレミアムPLA + BASF社 BVOH水溶性サポート でした。
こちらのサポート材はABSでも使用ができるようです。

気になる出力価格は
実際に出力されたフィラメントの重さを計量×各樹脂の価格となります。
(樹脂毎に価格が異なりますのでスライサーのスライス後に確認ください)
水溶性サポートを是非とも使っていただきたいけれど、時間的にもなかなか…これはなかなか…。
もちろん単一ノズルでの造形でしたらぐぐっとお試ししやすくなっておりますので是非是非!

現在 ご利用いただけるフィラメントは

  • Raise3D純正プレミアムPLAフィラメント(Red)
  • Raise3D純正プレミアムPLAフィラメント(White)
  • BASF社製Ultrafuse-ABS+ Fusionフィラメント(Gray)
  • BASF社製Ultrafuse-PLA Pro1フィラメント(Natural White)
  • BASF社製Ultrafuse-PETフィラメント(Pearl White)

となっています。先述したBVOH(水溶性サポート)は PLA と ABS+ にてご利用いただけます。(他素材には定着しづらい為 使用できません)

詳しくはこちらのフィラメントサポートページをご確認ください。
また純正スライサーideaMakerもダウンロードして使用できます。
フィラメントのテンプレートや設定ファイルも先ほどのフィラメントページからダウンロードして読み込むことができます。

便利だなー。色んなフィラメント試したいなー。使ってもらいたいなー。

【会員様限定の出力サービス開始しました!】

会員様限定でstlデータを入稿していただくと
Raise3D Pro2を使って出力できるサービスを開始しました!
金額・詳細を含め、ご利用希望の会員様はぜひ一度スタッフまでお声がけください。
http://www.cre8.nagoya/stl-form

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