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アクリルのキーケースを制作しました。
さて、私の実習生としてのここでの課題は、皆さんが作ってみたくなるような作品を提案することです。
ですので、今回はその企画の一つを、ご紹介させていただきます。
企画作品1:キーホルダー
鍵を中に入れるキーホルダーです。
キーケースといってもいいです。チャームとして鍵をバッグの外にも付けられえるので、
ランドセルの持ち手に付けていても、一見では鍵っ子とわからないはずです。
そして、作り手の鍵に合わせて中の挟まれる板を設計するので、
設計図は永遠に未完です。
また、ここではリボン型で作成しましたが、外側の形も自由です。
電車型で名鉄色に塗っても、シンプルに矩形でも、お気に入りのアレにしても(なんでしょうね?)。
では簡単に作り方をご説明します。
なお、《 》内はそれぞれの工程で学べることとなっています。
【作成手順】
- 鍵を真上から撮影し、photoshopかillustratorで外形のパスをトレースする。
トレース方法はペンツールでなぞってもライブトレースでも。
参考:カッティングプロッターでステッカーを作りました。《データ作成&印刷編》
《画像のトレース、パスの抽出》 - illustratorにパスを移し、鍵の実寸サイズに合わせる。鍵穴の位置と穴サイズも忘れずに。
- 鍵よりも一回り大きなリボンの形を描く。鍵穴の位置に直径4 mmの円を描く。
表と裏分の2個に複製する。
《図形の描画》 - 表リボンの鍵穴側部分に、直径10 mm程度の正円を半円以上重なるように描き、パスファインダーで切り取る。
これが鍵を押し出す指入れになる。
《パスファインダー》 - 挟まれる板の切り出し形は、
3.のリボン表 ー(2.の鍵の外形+2.の鍵を180度回転させた軌跡)
なので、パスファインダーでこれらをリボンのパスから削る。鍵の軌跡は鍵穴を中心点としてブレンドツールで仮に描いてみてもよい。
《回転、ブレンド》 - 鍵の厚みを測定し、適当な挟まれる板の厚みを決める。通常2 mm。あまり隙間がない方がよい。
ケース本体は2 mm厚板を使用するので、鍵厚が3 mmならば挟まれる板は端材から切り出すことになる。 - 2 mmの透明アクリル板から、3.のリボン裏、4.リボン表、5.挟まれる板の3種類を切り出す。
《レーザー加工機使用方法、テンプレートの利用、RGBカラー、vector cut path》 - パーツを借り組みして、鍵が納まるか動作を確認する。
- illustratorで、3.4.のリボン裏表に色を指定し、イニシャルや名前を配置する。
《CMYKカラー、描画色、文字からアウトライン化》 - アクリル板の表面をよく磨いてから、印刷する。
《ダイレクトUVプリンタ、pdf形式保存》 - アクリルサンデーで接着し、鍵を入れて、二重リングもしくはDカンなどでとめる。
※厚みがあるので、二重リングは内径15 mmのものを使用した。
何か作りたいけど、何から始めたらいいかわからない、という初めての方には、
ちょうど良い作業内容になるかと思います。
そして、家の鍵ではなく、もっといろいろなサイズを試してみようと思い、
自転車の鍵ではどうかしら、と作ってみたのがこちらです。
お好きなイラストでつくるなら丸の方がいいかと考え、形は正円にしました。
プリントもきれいで、鍵が透けるのも素敵!
と思っていたのですが、
悲しい誤算。自転車の鍵は以外と分厚いのです、ヘッドの部分が。
厚みが4 mmを超えます、ごついです。
鍵を出してみたらこのケース部分が思った以上に存在感があり、
キーホルダーとしてバッグに付けておくのはいいのですが、
自転車の後輪ロックに挿しっぱなしにして運転することになるので
、、、断念しました。
従いまして、家鍵や郵便ポストなどの薄い鍵のためのキーホルダーが適当です。
おひとつ、いかがでしょうか。
また、せっかくの印刷が傷で剥げてしまうのを防ぐために、
着色の最後にクリアカラー(グロスでもマットでも)で覆ってもよいですし、
素材をMDFに代えてもまた楽しめますよ(【制作手順】中の前半の写真はMDF製のものです)。