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レーザー加工機で文字を彫り残してみます。
こんにちは、実習生のあいです。
みなさん、実験はお好きでしょうか。
吊り橋も石橋も鉄橋も、触って測って揺すりながら渡ってみたい私は、もちろん大好きです。
cre8にいらっしゃる皆さんもそんな方が多いようです。
試しながら積極的に制作を楽しんでいらっしゃいますよね。
他方、これを読んでいてcre8に興味はあるけれど、まだここトキワビルのエレベータボタンを押せない方もいらっしゃるかと思います。
cre8にある工作・印刷機械ではどんなことができるのか、自分の作品を上手く出力できるのか、といった不安な気持ちもあるのが理由かと思います。
私も情報を集めた上で納得いくまでウダウダ考えてから最後に実行に移すタイプなので、そのお気持ちよくわかります。
そこで、
cre8にいらっしゃる前に、躊躇っているあなたの不安が少しでも解消され、効率よく制作を進めていただく助けになればと、
私のウダウダ考えた実験をここに紹介したいと思います。
私の知りたい!は皆さんの知りたい!だと信じて。
(もうご存知の方は温かく見守っていてくださいませ。)
では、レーザー加工機実験『文字の彫り残し』です。
【背景】
cre8ではiPadのスペース内貸し出しも行っていますが、乗せてある台にさりげなく施してあるこの浮き出た文字、気になりました。
「これいいな~、やってみたいな~。でもどのくらい小さな文字まで可能?」
真似してみたら、失敗しました。下方の文字がすべて削られてしまって、読めません。
そこで、もっと慎重に。条件を振ってみることにしました。
【目的】
彫り残せる文字サイズを確認します。
【材料・方法】
用意したのは3 mm厚のMDFです。これにレーザー加工機で文字を彫り残してみたいと思います。
- 書体は、セリフ体(小塚明朝Pr6N)で太字(Bold)としました。
- サイズは、24pt、21pt、18pt、14pt、12pt、10.5ptです。
- 日本語の仮名と漢字の混ざった文を書き、書式をアウトライン化し白塗り・線なしとして、背景を黒で塗りつぶしました。
レーザー加工機側の設定で、黒(Black raster)は削られ、白は削られません。
初心者ですから、設定からいちいち指差し確認して、最後にレーザー、Go!
- 予想通り、24ptはスルスルと文字のラインが白く残され、読めます。
- 21ptは、読点が削られていますが、文字は読めます。
- 18ptは、文字線の細い部分はラインが途切れそうですが、まだ読めます。
- 14ptは、読めるけれども文字の白いラインが途切れてしまい、不適格と言えましょう。
- 12ptは、頑張ったら読めるものの、仮名は削られて茶色です。
- 10.5ptは、全て文字山まで削られてしまいました。
ちなみに右側の文字は、サンセリフ体(小塚ゴシックPr6N)のレギュラー 8ptで、焼き付けてあります。
以上より、18ptが可読ボーダーラインだということがわかりました。
セリフ体では、18pt Boldより大きなサイズ・太さが適当です。
サンセリフ体では、18ptでも書体によってはきちんと彫り残すことができそうです。
これに対して焼き付け文字ならば、8ptと小さくても読めます。
これで文字を彫り残すのに適当なサイズ感がおわかりいただけましたでしょうか。
なお、板表面は削られて茶色文字でもOKな場合はもう少しチャレンジできそうです。
生データのMDF片はcre8にございますので、お手に取ってご覧いただけます。
作品作りの参考にしていただければ幸いです。