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3Dプリンタでクリスマスフィギュアを作りました。
初めまして、今月から実習生として通わせていただきます、あいです。
デザイン・制作の世界を覗き込んでまだ日が浅いので、ここcre8でもいろいろ勉強したいと思います。
師は、平野さんをはじめスタッフの皆さんと、cre8にいらっしゃる皆さんです。
どうぞよろしくお願いします。
さて、今日は3Dプリンタに挑戦します。
もちろん素人ですので、教えていただいた『Thingiverse』のサイトから何かいいものはないかな~、と探します。
こちらは3Dプリンタを使った作品づくりのコミュニティサイトで、
英語表記となっていますが、ゲイジュツは万国共通ですから!大丈夫そうです。
シーズンイベントのクリスマスをテーマに、選んだのは、
Articulated Christmas Toys by bqLabs
このトナカイをZortrax M200で作ります。
首と手足の付け根関節が動くフィギュアらしいのです。楽しみ。
そしてもうひとつはクリスマスツリーです。
Christmas Tree Decoration Ornament by fozzy13
こちらはUPminiで作ります。
中に空洞があるので、光が透けるように白いfilamentを選んでもらいました。
先週末はお客様に大人気だった3Dプリンタも、平日昼間なので同時に2台使いできてしまいます。贅沢です。
準備としては、まずファイルをダウンロードしておきます。
「ThingFiles」というタブから「.stl」拡張子のついた目的作品のファイルをダウンロードします。
これが3Dプリンタで読み込める共通のファイル形式になるそうです。
これをZortraxならばZ-SUITE、UPminiならばUPstudioという3Dプリンタのアプリケーションソフトで開きます。
では、Zortraxのトナカイから。それほど精細でなくてもよいかと思って印刷条件を設定します。
layer thickness: | 0.29mm |
quality: | normal |
infill: | medium |
あとはsupport liteをチェックして支持構造を軽くします。
これで「prepare to print」で見積もると、、、5時間となってしまいました。
長いですね。「back」でもう一度条件を設定しなおしましょう。
サイズを80%に縮小して、条件もより荒くします。
layer thickness: | 0.39mm |
quality: | normal |
infill: | low |
これで、2時間35分。
「save to print」でZortraxのSDカードに「.zcode」形式で保存します。
SDカードをZortraxに挿して、
液晶画面で「Model」からこのファイルを選択して、プリント!
ノズルが熱くなったら、印刷(というか、絞り出し?)が始まりました。
しばし見守ります。
なんだか車に轢かれてつぶれたような哀れな姿です。
さて、UPminiのクリスマスツリーも進めます。
UPminiは箱の中で作品を印刷します。
作成可能なサイズは10センチの立方体ぐらいまででしょうか。
ファイルを開いたら、まず、画面左にある初期化ボタン(戻れに下線のアイコン)で原点調整をしてもらいます。
少し待ってあげると、他のボタンが現れるので、メンテナンスボタン(工具のアイコン)からマテリアルチューブの交換を行います。
編集操作ボタンは画面右側ありますが、印刷条件を荒めにしたら、2時間3分なので、
今回はこのサイズのまま編集なしで、印刷します。
トナカイがムクムクと盛り上がってきました。
レーザーカッターは近くにいなければなりませんが、
3Dプリンタも時々頑張っているか、様子を見てあげるのが大事だそうです。
(マテリアル残量不足で止まり、機械の外でチューブ送り出しが絡まって止まり、いろいろあります。)
印刷終了です。
おつかれさまでした。
真っ白なツリーに星が今飛んできたかのように糸を引いています。
ライトの台に置くと、素敵なイルミネーションになりました。
産まれたてのトナカイは、まだ立てません。私が助けてあげましょう。
ところが、ここからが大変でした。
なんとかバリを剥がし終わりましたが、腹部が癒着したトナカイは身動きが取れません。
ニッパーとペンチを使ってグリグリ捩じ切ったのですが、つまむ手がかりがない広い接地部分は難航しました。
ツリーは空洞だったので、円状に引き剥がせばよかったのですが、
クララは首も手足も動かせないままです。クララ頑張れ!
だめなの?クララのいくじなし!
ダメです、クララ。
後肢で強めに力をかけて試したところ、脱臼しました。
あああ。
そこへ、平野さんから「もう一度挑戦してみよう。」との(神の)声をいただきました。
クララはもう一度生きるチャンスを与えられたのです。
クララ2は同じZortraxで元の設定に戻して縮小せずに印刷します。
関節部分を内包した状態で印刷するので、クララ1は縮小することで隙間も絶対的に狭くなってくっついてしまったのでしょう。
木目も細かくしたので、クララ2は立てることを期待して。
5時間かかるので果報は寝て待ちます。
翌朝のクララ2です。
layer thicknessが0.1mm違うとクララ1より滑らかな表面になりました。
infillもmediumに上げたので、ツノがしっかりと固くなりました。
早速バリをはがして自由にしてあげましょう。
前脚を一本踏み出しました。
そして、ついに、クララ2が立った!今回は脚側の支持構造がはっきりわかったので、ぼりぼり取ることができたからでしょうか。印刷途中も内部構造をよく観察しておくことが大切ですね。
続いて頸部です。背中側のバリがどうしても取れないのですが、思い切って、、、
あー。
クララ2、ごめんね。
Thingiverseの制作者へは「素晴らしい!」「完成度高い!」「ありがとう!」のコメントが寄せられていたので、プリンタの差?印刷条件をもっと細かくするべきだったのでしょう。
頸部の関節内の支持体をゴリゴリ削っていくと、奥に骨(?)が見えてきました。
これでは捩じり切るには強固すぎる結合です。勉強になりました。
あとは「セメダイン スーパーXクリア」で修復しておきます。
『まつぼっっツリー』と一緒にパチリ。
明日はcre8の日だそうで、『まつぼっっツリー』を作れるのだそうです。
トナカイのクララ2もお待ちしています。
そして、どなたかクララ3への挑戦待ってます。